9.最後に

現在の痛みの治療のための診断は、従来の痛みの分類に従って行われているため、痛みの発生原因が正しく把握されておらず、適切な治療が行われていません。標準治療として広く行われている手術療法、神経ブロック療法、薬物療法が痛みの治療としてどういう意味を持っているのか、再評価する必要があると考えています。最もありふれた痛みの原因は「侵害受容器の感作による筋膜性疼痛」であり、この概念を取り入れることにより、納得のいく治療ができるはずです。

目次

  1. はじめに
  2. 従来の疼痛発生メカニズムに基づく痛みの分類
  3. 侵害受容性疼痛(炎症性疼痛)
  4. 神経障害性疼痛
  5. 心因性疼痛
  6. 従来の痛みの発生メカニズムに基づいた分類のまとめ
  7. 治療が必要な痛み、治療によって改善する痛みとは
  8. 侵害受容器が感作されることによって起こる筋膜性疼痛
  9. 最後に