5.心因性疼痛
心因性疼痛は心因性ストレスに起因する痛みであり、心理的ストレスの影響により自律神経を介して特定部位が虚血状態となり痛みが発生するというものですが、どこに、どのような病変があるかに関しては全く言及していません。病気の発症に心因性ストレスが深くかかわっているものを心身症といいますが、痛みも心身症として発症するものがあります。したがって心因性疼痛という言葉は、心身症として発症する痛みのことを意味しているに過ぎません。すなわち、この心因性疼痛という言葉は、病変が何であるかには触れず、発症要因が心因性ストレスであるということを意味しているに過ぎません。